そば粉専門店 おそばどっとこむ

そば粉辞典2.そば粉の製粉

こちらでは、そば粉の製粉についてご説明します。
そば麦(そば種)がどういう経緯をたどって、おいしいそばへと変化していくのか? 以下に簡潔にまとめてみました。
そば粉が“そば”になるための長い長い旅…。その旅路の途中を、ほんの少しだけのぞいてみてください。

そば麦の構成
そば麦の構成イラストからも分かるように、そば麦は外側から「殻(果皮)」「種皮」「胚乳」「胚芽」という構成になっています。
米や小麦の場合、胚芽が粒の端にあるため、精米製粉の工程ではがれ落ちてしまいますが、そば麦の胚芽は中央のS字型部分に多く分布しているため、取れにくい点が特徴といえます。そのため、製粉段階で自然に胚芽が紛れ込んでしまい、豊かな風味を編み出しているというわけです。
製粉により分別
そば麦を製粉する場合、精選後、そば殻を取り除いたものを使います。
製粉の順に1番最初にひいて出た粉を「一番粉」、次を「二番粉」、その次を「三番粉」と分けています。
一番粉は、胚乳に少し甘皮が入っています。ほのかな甘みとのど越しの良さが特長です。
二番粉・三番粉になると、香り、歯ごたえともにしっかりしたものに。そば独特のうまみを感じていただけるはずです。
最終的にもっと細かい選別が進み、様々な粉を混ぜ合わせることで、そばが出来上がっていきます。
ちなみに、そば粉の出来上がりは、産地やひいた粉をふるう網の目の大きさによっても変化します。白いそば、黒いそばと様々な種類が存在するのはこのためです。
製粉工程について
玄そば そばの実
玄そば そばの実
現在の製粉工程は、高速製粉機でひかれた「ロールびき」と、石臼でひかれた「石臼びき」が主流。
石臼の方が製粉の際、圧力がかからないことから、「品質の良いそばになる」といわれています。
ただし、時間がかかりすぎるのが難点。もちろん、ロールびきに比べ、価格も割高になってしまいます。
ちなみに、そばの実は「玄そば」、ぬき実は「抜き(ヌキ)」と呼びます。
そば殻は、皆様ご存知の通り枕に使われており、特に4面がそろったそば殻は空気を含んでいることから、「頭寒の役目を果たす」と重宝される品。
一方、抜きはそば粥や、煎茶に使われています。

つなぎ(小麦粉)について

ここで少し「つなぎ」についてご説明します。
つなぎとは文字通り、そばを打つ際、そば粉とそば粉をつなぐもの。大半の場合、つなぎには小麦粉を使用します。
小麦粉には、グリアジンとグルテニンというタンパク質がほぼ同量含まれており、グリアジンは粘着力が強く延びやすい性質、グルテニンは弾力に富んだ性質を持っているのが特長。加える水の量やその他の材料によって微妙なバランスを生み出します。この性質が、そばのつなぎとしての役目を果たすのです。
当店のつなぎ粉は、二八そばを打つ際にも打ちやすい「準強力粉」を使用しています。

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