そば粉専門店 おそばどっとこむ

オンラインそば打ち教室 二八そば

手打ちそばは時間との戦い!「丁寧に手早く」と相反する作業が極意です

そば粉は熱と乾燥に弱いのが特徴。そのため、そば打ちにおいては、「丁寧に手早く」という相反する作業が求められます。この点を見事克服できれば、美しく、おいしいそばを味わうことができます。

また、麺を打つための道具もですが、麺打ちの前段階においても様々な道具が必要になります。
以下でご紹介します。

はかり(デジタルはかり) 計量カップ(メスシリンダー) ふるい はけ

はかり
(デジタルはかり)

そば粉・つなぎ粉は正確に量りましょう。

計量カップ
(メスシリンダー)

正確に加水率を計測する
には、メスシリンダーのよ
うに目もりが細かいものがおすすめです。

ふるい

そば粉・つなぎ粉をふるうために必要です。

はけ

麺台などの余った粉をはく道具です。

  • こね鉢は重いほうが、作業をスムーズに行うことができます。
  • こね鉢が動くと練り込む時の作業がしづらくなります。100円ショップなどで売っているすべり止めを利用し、こね鉢の下に敷くとよいでしょう。
  • 作業台の高さは打ち手の身長に合わせてください。高さが合っていないと、疲れるうえに、腰を痛めてしまいます。

二八そばの打ち方

二八そばとは、そば粉8割・つなぎ2割の配合によるそば。昔から、そばの「黄金の配合比率」といわれており、つなぎ粉を2割加えることで、そば本来の風味を保ちつつも、のど越しのよいそばに仕上げることができるといいます。

材料

  • そば粉(ちゅうそう粉) 400g
  • つなぎ粉 100g
  • 花粉 適量 
  • 加水率 約45%±微調整   ※更科粉は加水率がやや高くなります

湿度が低く乾燥気味の場合は、加水率を45%にしますが、そば粉・気温・湿度などの状況によって変わります。 加水率の決定は、職人の経験からなる勘。腕の見せ所のひとつかもしれません。
また、打ち手の手の温度によっても、乾燥が速まることがあります。そば打ちは実に繊細な作業と言えます。

手順

二八そばを打つ手順は以下の通りです。
ふるいにかける そば粉もつなぎ粉もサラサラの状態に
ふるいにかけると、そば粉もつなぎ粉もサラサラの状態になります。ケーキなどを作る時と同じです。
丁寧に混ぜ合わせますそば粉とつなぎ粉を丁寧に混ぜ合わせます。
水回し
1回で大半の水を入れる場合と、3回くらいに分けて入れる場合とがあります。
いずれの場合も少し水を残して、打ち手の感覚で微調整をします。
水回しのイメージはこのような感じです。
水回しの出来・不出来が後の“練り”に関わってきますので、慎重に。

水回しは指先で!

水回し 水回し
水回し2回目水回し2回目。
1回目に比べるとかたまりが大きくなってきます。
水回し3回目 水回し3回目。
さらにかたまりが大きくなり、お互いにくっつき合うようになります。
まとめ
まとめまとめにかかります。一度手を洗いましょう。
菊練り
菊練り右上の端を手前中央へ折り込むように、両手でしっかり練ります。
へそ出し
円錐形にしますこね鉢のふちを使い、玉を横に転がして、円錐形にします。
手のひら全体で平らにします手のひら全体で平らにします。
延ばし
延ばし写真の赤い丸の部分を使い、延ばしていきます。
端をつぶさないように 生地を回しながら均等になるように延します。
丸出し1
丸出しは2段階の作業になります。面倒に思えるかもしれませんが、出来るだけ均一な厚みのきれいな円を作りましょう。そうすることで、後のきれいな四角へとつながります。
丸出し1麺棒は生地の半分より上、手前から向こうに。
丸出し1生地を左へ30度回転させます。12回転でひと回りします。
丸出し2
A〜Cの丸出しは麺棒を出来るだけ細かく 軽く動かして延ばします。
白い部分は120度です。120度ずつ回転させ、それぞれA〜Cを繰り返します。
丸出し2
(A)
丸出し2
(B)
丸出し2
(C)
  
猫の手
猫の手ちょっとポイント
平均的な力で丸出しをするため、丸出し2は通称「猫の手」で行います。
これが意外と難しいもの…。そば打ち教室でも「難しくて、なかなか出来ない」という声をよく耳にしますが、慣れてしまえば大丈夫! 練習あるのみです。

打ち粉(花粉)の登場! いよいよ“丸”から“四角”に整えていきます。
では、どのようにして円を四角くしていくのか? 以下をご覧ください!

角出し(四つ出し)
角出し(四つ出し)丸出しした生地の中央に打ち粉(花粉)を打ちます。
角出し(四つ出し)手前から向こう(奥)に、巻き麺棒の中央を軽く転がします。
これを3、4回繰り返します。次に青い印が手前になるようにしてさらに同じ動作を繰り返します。
角出し(四つ出し)生地を開くとこのような形になっています。       
青とピンクの○印の部分に角が出来ているはずです。
角出し(四つ出し)二つの角が出来た生地を麺棒に巻いたまま…
角出し(四つ出し)90度回転させます。
角出し(四つ出し)生地の中央に打ち粉(花粉)を打ち、先ほどと同じく「手前から向こう(奥)に、巻き麺棒の中央を軽く転がす」動作をします。その後、180度回転させてから、同じ動作を繰り返してください。
もっとも簡単に確実に、円から四角へ!

もっとも簡単に確実に、円から四角へ! もっとも簡単に確実に、円から四角へ!

最終の延ばしを行った後、45度に生地を巻き取った麺棒を開くと、四角形になっています!
ご理解いただけましたか? 「わかりにくかった」という方は、再度、手順を参考にチャレンジしてみてください。
本延ばし

本延ばし

角出しは対角線の部分を延ばします。そのため「赤のの部分の辺は厚くなっています。
その厚くなっている部分を延ばして、全体を均一の厚さにするのが本延ばしです。
まず、左右から厚みを均等にしていきます。「青いの部分を順番に延ばします。
次に「黄色のの部分を延ばします。
生地が大きい場合生地が大きい場合は、乾燥を防ぐために巻き棒で生地の半分を巻きましょう。
その後、麺棒に巻き取って180度回転させ、同じように延ばしていきます。全体の状態をみて、最後の仕上げの延ばしを行います。厚さは好みもありますが、目安として1.2〜1.3mmに仕上げるのがコツ。湯がくと麺は少し太くなるため、このくらいの厚みが最適といえます。
たたみ
生地の大きさによって、2枚折り、3枚折りがあります。麺棒を使い生地が切れないように丁寧に折ります。いずれも打ち粉(花粉)をたっぷり振って、きっちりと重ね、輪になる部分を手前にしてください。生地の扱いは丁寧に! これが基本です。
切る
切る時は必ずまな板を使い、打ち粉(花粉)をたっぷり振りましょう。
包丁は人差し指で側面を支え、4本の指で柄をしっかりとにぎります。こま板は親指・人差し指・小指で押さえます。押し出すように切り、包丁はこま板の方に少し傾けて、こま板を包丁で送ります。あくまでもリズミカルに! うまく切るコツはリズムにあります!
切るちょっとポイント
常にこま板と包丁が離れないように気を付けます。
ゆでる
出来るだけ大きな鍋にたっぷりのお湯を沸騰させ、麺を丁寧にほぐしながらゆでましょう。
ゆで時間は、加水率やつなぎ粉の量・麺の太さによって変わります。
業務用の釜の場合、そばを入れても、お湯の温度はあまり低くなりませんが、家庭用の鍋では温度が下がります。
温度が気になる場合は再沸騰後に1分強、続けてゆがくことをおすすめします。
ゆでる麺がお湯の中で回るような感じです。
一度にたくさんいれると団子状態になるので、気を付けてください。
硬さのお好みに応じて、ゆで加減も変わってきます。
経験に応じて、お好きなゆで加減で仕上げてください。
ゆがき終えたら冷たい水にあげ、流水でもむように洗ってぬめりをとり、そばを締めます。
出来上がりおいしそうに盛りつければ、出来上がりです。 
「そば打ち教室ではうまく出来たのに、自宅で打った時はそばが切れてしまい、うまくつながらない」という声をよく耳にします。そこで以下のポイントをご紹介します!
ちょっとポイント
次に打つ際は、加水率・水回し・練り等、ひとつひとつの作業をよく確認しながら 
あきらめずに何度も挑戦してみてください!
オンラインそば打ち教室
二八そば